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関東大学フットサルリーグ 第8節 vs 多摩大学


 最近にしては珍しく、湿り気のある涼やかな空気に包まれて私は目覚めた。この清々しい感覚は、試合への期待を感じさせた。対戦相手は、Techが今まで一度も勝利したことのない強豪、多摩大である。いつものルーティンをしているはずが、どこか上の空で、普段とは異なる緊張感が募っていた。試合開始が刻々と近づくにつれて、胸の拍動は次第に大きく、速くなっていった。その増幅する心音は、まるで緊張が差し迫ってくる足音のように感じられた。

 しかし、試合開始のホイッスルを合図に、体中にまとわりついていた緊張は、張り詰めた熱気の中へ消えていった。気が付けば頭の中は整理され、自分が試合の流れの中に深く入り込んでいるのを感じた。試合開始直後からTechの最大の長所である前プレを躊躇なく仕掛けた。多摩大相手にも自分たちの武器が通用するという手応えが、チームに確かな自信をもたらした。Techのペースで、理想的な展開を作り出せているという実感。この精神的な余裕が、逆に、自分たちを冷静にさせ、気を引き締めてくれた。

 均衡が破られたのは後半だった。#22翼のフリーキックが相手に当たり、相手選手にぶつかりコースが変わるという幸運も味方につけ、ネットを揺らした。その瞬間、ピッチ内外で一気に歓声が爆発した。待望の先制点で勝利がぐっと近づいたように思えた。しかし、その歓喜の直後、私たちのディフェンスに一瞬の緩みが生じた。一瞬の隙を突かれ、あっけなく失点。先制したことによる気の緩みがどこかにあったのかもしれない。その後、ゲームは動かず1-1の引き分けという結果だった。試合後に胸に残ったのは、勝ち点1を得た喜びより、勝ち点3を逃した悔恨だった。複数得点する機会は十分にあったし、失点前にできることがあったかもしれない。勝てる内容だった。それでも、この試合で勝ちきれないという事実が今の自分たちの実力を投影しているようにも思えた。

 勝利を逃した無念が胸を占めていたが、試合全体を振り返ってみると、この日の客席にはいつもと異なる光景があったことを思い出す。Techの試合では珍しく、大応援団が駆けつけてくれていた。正直なところ、試合前は、不慣れな大勢からの視線がただ緊張を増幅させる要素になるのではと危惧していた。しかし、試合が始まると、彼らから送られる大きな歓声は、心地よさと自信を与えてくれた。応援団の存在が、多少なりとも試合の流れを引き寄せてくれていたように感じる。

 現在、シーズンは終盤に差し掛かっている。現在、Techは関東リーグ首位に位置している。ただ、一瞬の油断が命取りになることを私たちは身をもって知った。この敗戦の悔しさを糧に、次の一戦から再び気を引き締め直す。

最後に

 突然、変なブログが始まったと思った方が多いと思います。実は最近、読書を通じて、普段の生活ではあまり使わないような日本語の表現で文章を書きたいと、謎の創作意欲に火が付きました。そんな時、ちょうどブログの担当が回ってきたので、これは良い機会だと思い、エッセイ風に書いてみることにしました。隠された才能が遺憾なく発揮されてしまったかもしれません。というのは冗談で、単なる自己満作文なので、拙い表現や文章になっているかと思いますが、そこはご愛嬌ということで(笑)

 最後まで読んでいただきありがとうございました!

この記事を書いたプレーヤー
#16 OGA MASUDA 増田 旺莞